食事と運動

「がん」では死なない「がん患者」 栄養障害が寿命を縮める (光文社新書)「がん」では死なない「がん患者」 栄養障害が寿命を縮める (光文社新書) 2016/5/19

がん患者の多くが感染症で亡くなっている。歩いて入院した人が、退院時にはなぜか歩けなくなっている。入院患者の3割は栄養不良――。まさに「病院の中の骸骨」とも言うべき高度栄養障害の患者がたくさんいる。

こうした実態の背景には、栄養管理を軽視してきた、日本の病院の驚くべき「常識」があった。人生最後のときまで食べたいものを食べ、がんを抱えてでも、本来の寿命まで元気に生き抜くことはできる。そのために、私たちが知っておきたいことは何か。超高齢社会において、医療はどう変わらなければならないのか。

<目次>

序章 病院で「栄養障害」がつくられる

第一章 がんと栄養をめぐる誤解

第二章 症状や病気がちがえば栄養管理も異なる

第三章 老いと栄養

第四章 栄養についてもっと知る

終章 食べて治す


ケトン食ががんを消す (光文社新書)ケトン食ががんを消す (光文社新書) 2016/10/18

大量ビタミンC療法を勧める辺り、ちょっと眉唾!!

【本文より】

がん細胞が主な栄養源としているのは、炭水化物から合成されるブドウ糖(グルコース)です。

それも、正常細胞よりも3~8倍ものブドウ糖を取り入れなければ、生命活動を維持することができません。

一方、正常細胞のほうはと言えば、ブドウ糖の供給が途絶えても、緊急用のエネルギーを皮下脂肪から作りだすことができます。

このブドウ糖に代わる緊急用のエネルギーが、私ががん治療の鍵としている「ケトン体」という物質です。

実は、私がタンパク質とEPAを強化した糖質制限食をがん治療の支持的療法に据えているのも、患者さんのエネルギー産生システムを、短期的に「解糖系エンジン」から「ケトン体エンジン」へと変えるために他なりません。

それこそが、がん治療の成否を左右する重要な支持的療法になると考えたからです。

【目次】

プロローグ

1章 ケトン食でなぜがんが消えるのか

2章 がん治療に必要な栄養とは?

3章 免疫栄養ケトン食とは何か?

4章 免疫栄養ケトン食の効果をより高める方法

5章 免疫栄養ケトン食の臨床研究結果

6章 免疫栄養ケトン食の献立

おわりに

 


糖質制限の真実 日本人を救う革命的食事法ロカボのすべ て (幻冬舎新書)糖質制限の真実 日本人を救う革命的食事法ロカボのすべ て (幻冬舎新書) 2015/11/12
糖尿病だけじゃない。日本の三大死の背景に血糖異常があった!   生活習慣病が激増している。その8割を占める糖尿病、高血圧、脂質異常症は、さらにガン、心臓病、脳卒中の三大死因につながっていく。特に糖尿病とガンの密接な関係を考えると、40歳以上の3人に一人が血糖異常者という現状は危機的だ。欧米人に比べ日本人は糖質に弱い。人間ドックで見落とされる食後高血糖を防ぐには、血糖値を上げる唯一の原因、糖質(炭水化物・果物・芋・豆等)をコントロールするしかない。そのための新しい食事法がロカボだ。巷にあふれる根拠に乏しい糖質制限とは違う、最新栄養学に基づく革命的食事法を徹底解説。

 

【私のブログ記事】今日の一冊(33)『糖質制限の真実』

この10年間で栄養学は大きく変化しています。真逆になっているのです。この10年間で、油についても糖質についてもたんぱく質についても、それまで常識だと思われていたことが軒並み打ち消され、正反対になりました。これが今の栄養学です。それを勉強せずに、あいかわらず糖尿病学会のお偉方に言うままに指導している医師や栄養士が多いのです。

高血糖はまた、ガンのリスクを高めます。大腸ガンや肝臓ガン、すい臓ガンは、普通の人と比べて、糖尿病の人の発症率が1・8~1・9倍も高くなります。ガン細胞というのはブドウ糖だけをエネルギー源にします。そのために高血糖状態の体ではエネルギー源を取り込みやすく、増殖しやすいからと考えられます。


ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか (光文社新書)ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか (光文社新書) 2015/11/17
胎児、赤ちゃんは糖質制限していた!  著者は、これまでに新生児や胎児の臍帯血や絨毛のケトン体(体内の脂肪の分解によって生まれる物質) の濃度を多数測定、基準値の20~30倍にもなることを世界で初めて明らかにした。 これは、赤ちゃんがブドウ糖ではなくケトン体をエネルギー源としていることを意味し、 さらにヒトが本来、ブドウ糖ではなくケトン体代謝によるエネルギーシステムを基本としていた食物史を暗示させる。 今も危険とされる高ケトン状態だが、ケトン食は今では糖尿病や肥満だけではなく、 アルツハイマー病やがんなど、多くの疾患に有効として研究が進んでいる。 本書では自身の糖尿病や、妊娠糖尿病の妊婦の管理への有効性の実証に始まり、 学会からの激しい非難、それに対する反証を展開。 豊富な実例や体験談も交えながら、栄養学の新しい常識を打ち立て、 医学の新たな地平へと読者を案内する。


食をめぐるほんとうの話 (講談社現代新書)食をめぐるほんとうの話 (講談社現代新書) 2015/11/19

「○×で長生き」「△□を買ってはダメ」…。そんな、ネットやテレビ等で

伝えられる情報が気になるみなさんに贈る、待望の一冊!

エビデンスに基づいた「おいしくて安心な食卓」のコツを伝授します。

東農大・学生食堂のおすすめヘルシーレシピつき!

◆はじめて明かされる食の真実◆

がん再発予防の期待ができる食べ物は?糖尿病にかかりにくくするものといえば?

腰痛や不眠症を緩和させるビタミンは? カテキンやウコンが体にいいのはどうして?

遺伝子組み換え食品は食べても大丈夫? 食品添加物は本当に悪?


「がん」になってからの食事と運動―米国対がん協会の最新ガイドライン「がん」になってからの食事と運動―米国対がん協会の最新ガイドライン
「米国対がん協会」が2001年に発表したガイドライン(第1版)から11年。その翻訳版『「がん」になってからの食事療法』以来の刊行です。「がん生存者のためのガイドライン」(第4版)全訳に、詳細な解説・指針を加えた、がん患者さんと家族のための必携書。「がん」をめぐる膨大な健康情報に惑わされず自分で判断し、よりよい栄養・食事および取組むべき運動を、医者や専門家に相談するための目安がわかります。 

 

わたしのブログ記事→米国対がん協会『がんになってからの食事と運動』

「がんになり、初期の治療が一段落した後、どんな食事や生活をすればよいか。がん体験者と家族の方々がかならず直面するこの問題について、最新の科学的根拠に基づくアドバイスを提供する」ことを目的にしています。

    現時点で、がんの再発率や生存率を改善することが科学的に充分確認されている食事療法はありません。「科学的に充分確認されている」とは、複数の臨床試験の評価で有効性が確認されているという意味です。

    一方で、最近の10年間の研究の特徴として、運動ががん体験者の死亡率を改善する可能性を示すデータが増えています。ただしこれも「追跡調査(前向きコホート研究)」がほとんどであり、食事療法と同じように、運動が死亡率を改善する効果が科学的に充分確認されているわけではありません。しかし、運動は概ね安全で、生活の質を高めることに加えて、がん以外の病気の予防になることははっきりと分かっている。そのため、運動を「標準的がん治療」の一部に取り入れることは理に適っている。

としたうえで、非常にシンプルなガイドラインを提唱しています。


病気の9割は歩くだけで治る! ~歩行が人生を変える29の理由~ 簡単、無料で医者いらず病気の9割は歩くだけで治る! ~歩行が人生を変える29の理由~ 簡単、無料で医者いらず

歩くことがどれだけ健康に良いかということを、医者の立場から科学的に証明。実際の治療にも多く使われ、効果をあげています。 歩行が人生を変える29の理由をわかりやすく説明する本。

現代病の大半は、歩かないことが原因。糖尿病人口は、950万人に。 高血圧人口は、4千万人に。高脂血症人口は、2千万人に。 認知症人口は460万人、予備軍も加えると900万人に。そして、毎年100万人が新たにがんにかかり、年間で37万人が、がんで命を落としている・・その大半は、歩かなくなったことが原因。 

 

【私のブログ記事】今日の一冊(30)『病気の9割は歩くだけで治る』

歩くと、セロトニンという脳内幸せホルモンがたくさん分泌される。

腸内細菌とか腸内フローラと最近よく言われるが、体内の免疫システムの7割が腸にあるのです。そして、腸と脳とは情報を交換している。それに免疫システムも絡んでいる。いわば腸が脳をコントロールしているのです。

話題の免疫チェックポイント阻害剤は、がん細胞によってT細胞が働かなくされたスイッチを再びONにすることでT細胞ががん細胞をやっつけるのですが、運動することによって、T細胞を活発化させ、加齢によって弱った胸腺から元気の良いT細胞を補充することにもなるのですね。つまりがんと闘う兵隊を増員する。

がんの予防にも、がんになった人は再発のリスクを減らし、抗がん剤の効果をより引き出すためにも、歩くことです。

ただし、ハードな運動は「活性酸素」を増やしすぎてしまって、かえって免疫力を下げることもわかっています。何ごとも適度に「ほどほどに」が大切ですね。


がん研有明病院の肝臓がん・胆道がん・膵臓がん治療に向きあう食事がん研有明病院の肝臓がん・胆道がん・膵臓がん治療に向きあう食事
肝臓がんや胆道がん、膵臓がんなどの消化器系のがん治療は、手術前と手術後のしっかりとした食事のケアが必要です。病態ごとに術前1週間、術後1週間と回復に向けて段階を踏んだ食事をていねいに紹介します。

 

 

 

がん研有明病院の胃がん治療に向きあう食事がん研有明病院の胃がん治療に向きあう食事

がん研有明病院の大腸がん治療に向きあう食事がん研有明病院の大腸がん治療に向きあう食事

がん研有明病院の抗がん剤・放射線治療に向きあう食事がん研有明病院の抗がん剤・放射線治療に向きあう食事


食べ物とがん予防―健康情報をどう読むか (文春新書)食べ物とがん予防―健康情報をどう読むか (文春新書)
ココアは健康に良い、バナナはがん予防になるといった、科学的な価値のはっきりしない話が大きく報道される反面、重要で面白い研究が見逃されている。現代にあふれ返っている健康情報は、六段階のフローチャートで読み解けば、誰にでもその価値は判断できる―栄養とがん予防を専門とする医師・研究者である筆者が、最新の興味深い医学論文56例を紹介しつつ、テレビ・新聞などが流す健康情報に戸惑いを感じている人々へおくる、取っておきの処方箋。 


検証!がんと健康食品検証!がんと健康食品

著者からのコメント

サプリメントや健康食品は、「薬物」ではなく「食品」で、しかも「人工」の化学物質ではなく「ナチュラル」な成分を使っている。だから「からだにやさしい」し、「安全」だし、しかもおだやかに「効果」を発揮する——。

 こうした「神話」から、私たちはそろそろ目を覚ます頃ではないでしょうか。サプリメントや健康食品を買うのも飲むのも、私たち自身です。だとすれば、ひびきの良い「神話」に自分の財布と健康を委ねるのではなく、具体的な研究データに基づいて、サプリメントや健康食品を買うかどうか、飲むかどうかを、判断することが大切でしょう。

 本書では、主にがんの予防や治療を念頭において、サプリメントや健康食品の有効性と安全性が、実際の研究ではどこまでわかっているかをまとめました。世の中に氾濫する「売る側」の情報ではなく、実際の科学的根拠に基づいて、がんの健康食品やサプリメントを考えるために、本書を役立てていただければ幸いです。 


決定版 ゲルソンがん食事療法決定版 ゲルソンがん食事療法
ゲルソン療法にもその亜種であるジュース療法にもエビデンスはありません。ではなぜこの本を挙げるのか? それはこの本には、

どの程度であれ、また最後に受けた抗がん剤治療からどんなに時間が経っていようとも、化学療法を受けたことのある患者が、基本のゲルソン療法のまま忠実に実行することは大変危険である。 

また、膵臓がんについて、

膵臓がん患者で、以前に化学療法を受けたことがある場合には、残念ながらゲルソン療法でも良い結果が出せない。抗がん剤で膵臓があまりに激しく損傷を受けるからである

と書かれているからです。

【私のブログ記事】ゲルソン療法では膵臓がんは治らない